無益な差押えの禁止

法第48条第2項の「差し押えることができる財産の価額」とは差押えをしようとする時における差押えの対象となる財産の処分予定価額を、「差押に係る滞納処分費」とは差し押さえようとする財産に係る滞納処分費の見込額を、「徴収すべき国税に先だつ他の国税、地方税その他の債権の金額」とは差押えをしようとする時においてその差押えに係る国税に優先すると認められる他の国税、地方税、公課その他の債権のその時における債権額を、それぞれいうものとする。  なお、差し押さえることのできる財産の価額や優先する債権の金額の正確な評価は実際上必ずしも容易ではなく、その厳密な評価を要するとすると滞納処分の円滑な遂行が期待できないこと、優先する債権の金額は弁済などによって減少する可能性があること等を考慮すると、差押えの対象となる財産の価額がその差押えに係る滞納処分費及び徴収すべき税に優先する他の税金その他の債権額の合計額を超える見込みのないことが一見して明らかでない限り、直ちに当該差押えが違法となるものではない(平成11.7.19高松高判参照)。任意売却の実務では、最近の滞納税金を管轄してる官庁の姿勢は、滞納額全額回収を一貫することが多く、任意売却の成立を阻む要因となるケースが多い。任意売却を円滑に進めるには債務者が税金を滞納しないことが望ましい。

残置物撤去費用

残置物撤去費用とは、任意売却の実務では、対象物件の建物内部に残置物が存する場合、売却する為に必要な費用として、金融機関には残置物撤去費用と引っ越し費用を合わせて20万円から30万円を売買代金から控除することを認めてもらえるケースが多い。

仲介手数料

仲介手数料とは、通常の取引では不動産会社が売買制約時に受領できる仲介手数料としてこのような算式となる。

仲介手数料=(売買価格×3%+6万)×1.05

任意売却の実務では、債権者に合意の上で仲介手数料は売買代金から控除ができる。売主(債務者)が別途負担することはない。つまり、売買代金の中から仲介手数料を支払うこととなる。

 

 

同日決済

同日決済とは、不動産売買契約と売買代金の決済を同じ日に行うことをいう。通常の不動産取引では、不動産売買契約を先に行い、ローン特約を付けた上で決済を契約日から1ヶ月後に決済というケースが多い。任意売却の実務では、「差押え」、「仮差押え」、「仮登記」などの登記が、いつ成されても決しておかしくない状況である為、同日決済を行うことにより、契約はしたが、決済までに差押えを入れられ、また新たな差押え権利者と抹消交渉を行うことになり余計な手間、時間、費用が増すことになり、任意売却自体が失敗に終わることも考えられる。このようなリスクを避ける為にも同日決済を行うのである。